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Q and Aをまとめています。

2025/01/24 更新

Q. どのような研究に取り組んでいますか?

A. エネルギー問題や環境問題の解決に向けて、半導体材料を利用した太陽光エネルギー変換の研究に取り組んでいます。この太陽光エネルギー変換では、水素や酸素といった化学燃料の直接製造に注力しています。”人工光合成の研究”とも言えます。バンドギャップの小さい酸化物や窒化物の半導体を作製して用いることで、太陽光の大部分を占める可視光領域の光エネルギー変換が可能になります。

Q. どのような人材を育成するつもりで指導・教育されていますか?

A. 論理的思考力を武器にした課題解決型の人材を育成できるよう指導と教育をおこないます。
 東から学生へ常に伝えていることは、「仮説・仮定 → 実験・検証 → 結果→ 言語化→ 仮説・仮定...」と、①から④までのサイクルをどんどん回して動いていこう!です。試行において、10回中、8から9回は上手くいかないことはよくあることです。これは、仮説や仮定に誤りがある場合がほとんどです(これは指導教員の東の責任でもあります)。しかし、一度の失敗を噛みしめることなく、素早く次のサイクルに入って正解を見つけに行くことが重要です。

 この地球は行動の星です。卒業論文研究や修士論文研究、最終的には博士論文研究、で論理サイクルをバリバリ回していくことで、目に見える業績を積み上げた課題解決型スペシャリストが爆誕します。

Q. 化学が苦手なのですが先生の研究室に所属しても大丈夫でしょうか?

A. 研究のスタート段階-たとえば卒業研究への着手直後-では、まずは周期表を読めれば大丈夫です。化学の心得が少ない方が先入観もなく、思いがけない発見(セレンディピティ)が生まれることもあります。必要なときはその都度、丁寧に指導します。面倒見はいい方です。
(ちなみに、モル数とモル濃度は覚えていますかね・・・?)

Q. 電気回路や電子回路に興味がありますが、関連する研究はできますか?

A. 我々の研究室では、「光電極」という半導体材料を用いた化学反応に関する研究テーマを設定しています。この光電極には、ヘテロ接合やオーミック接触、そしてショットキー接合などの、電気特性を考えて取り扱う必要があります。実際に化学反応が起こると電流が流れます。
 また、この電流の大小は半導体の抵抗率が関与していることもあります。交流インピーダンス測定をおこない、得られた周波数特性を等価回路を用いた解析で抵抗成分や静電容量を算出するなど、電気・電子回路に関連する研究をカバーすることができます。
 デバイス作製の研究テーマもありますので、電気電子プログラムの専門教育で培った知識を研究に役立てて欲しいと思います。

Q. コアタイムはありますか?また、定期的なミーティングはありますか?

A. コアタイムは特に設定しませんが、朝は9時30分までには研究室に来て欲しいと思います。研究の進捗度合いによっては、設定することもあります。
 研究進捗を報告するグループミーティングは定期的に開催しています。2023年と2024年では、毎週または隔週でグループミーティングを開催していました。ディスカッション(議論)の頻度が高い人ほど、研究の軌道を修正することができ、その結果、短期間で抜群の成果を挙げた先輩もいました(英語論文2報)。素晴らしい!

 余談ですが、人間にはクロノタイプという特性があるそうです。私は夜型なんですよ!という人は、遠慮なく相談してください。ちなみに、東は、超朝型(ライオン型)です。だからといって、すごく朝早くにミーティングを設定するということはありませんのでご安心を。

Q. アルバイトと研究の両立はできますか?

A. はい、問題なく両立できると思います。ただし、研究室での研究活動も単位認定の対象になるため、平日は少なくとも17時以降にシフトを入れることが望ましいと考えています。少なくとも4限目が終わる時間帯までは研究室内で研究を進めてください。
 もちろん土日祝は休みです。(東は学生時代に週5でアルバイトをしていました。)また、データの解析だから、在宅やカフェでやりたいんですけど!?と言う人は相談してください。東も良く場所を変えて仕事していたりします。しかしながら、近くに先輩や東が居るほうが、データ解析や研究計画の立案は捗る傾向にあります。

Q. 実験って難しいですか?

A. 難しいと感じるか簡単だと感じるかは、人それぞれだとは思います。
 東はまず最初に、手先は器用ですか?料理は得意ですか?大雑把ですか?と質問しますその人の特長や希望に合わせて実験テーマのOutlineを設定しますので、研究を行う学生が苦にならないようにします。
なお、研究室内では、危険な薬品(毒物・発火性物質など)を扱わないことにしています。
 ※ちなみに、東は手先が器用で大雑把な特長を有しています。

Q. 大学院に進学した方がいいですか?

A. これは東自身の考えですが、大学院への進学は非常に価値があるものだと考えています。
 現代は「人生100年時代」と称され、社会で生きる誰もが多種多様な学びを、さまざまな媒介や手段を通じて経験できる時代となりました。長期的なキャリアを考える際、大学を卒業してからの追加2年間(修士)や5年間(修士から博士)の学びは、早期の自己投資として大きな意味があります。特に20代の方が多い学部生にとって、修士課程や博士課程に進学することは、専門的な知識や技能を深める絶好の機会です。この期間に投資する時間と労力は、長いキャリアの道のりにおいて大きなリターンをもたらす可能性があります。
 もちろん、大学卒業または修士課程修了後に社会人経験を積んだ後で、さらなる学びを深めるために修士号や博士号を取得する道もあります。しかし、社会に出た後に大学院へ進学することは、周囲の理解や相応の覚悟が必要です。それゆえ、ご自身の人生設計や将来に対する考え方に合わせた方法を選択することが賢明です。
 また、いわゆる「FIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的独立と早期退職)」を目指す人や経営者としての活躍を目指す人々にとっては、大学院進学の価値観が異なることも確かです。経済的自立を目指す場合、大学卒業後にビジネススキルを早期に習得し、それを実践に活かすことが優先されるかもしれません。そのため、一概には「大学院の進学が絶対に良い」とは言えません。
 東は、自分のライフスタイルや将来の目標に合わせた判断を尊重します。個々の状況、興味、職業目標を検討し、それに基づいて最も適した道を選択することが重要になると思います。少しでも迷った時や判断に困る場面に遭遇した際は、解決策を探るお手伝いをさせていただきますので、まずはご相談ください。一緒に考えましょう。

Q. 研究の成果はどのように発表されますか?

A. 研究成果は、国外の学術雑誌に投稿されるほか、国内外の学会でのプレゼンテーションを通じて発表されます。学生は研究プロセスの全般に積極的に関与し、発表の機会も多くあります。PublicationsPresentationsのページをご参照ください。
 卒業論文研究に基づいた英語学術論文や、修士課程の学生が筆頭著者として執筆した英語学術論文(査読あり)も既に出版済みです。

Q. 共同研究とは何ですか?

A. 自分達だけではフォローやカバーできない部分を、他大学や他研究室、そして企業に依頼して研究を進めます。他大学または企業から、我々に依頼してくださることも多々あります。
 共同研究のこれまでの実績としては、東京大学・京都大学・信州大学・中央大学・東北大学・名古屋大学・島根大学・長崎大学・産業技術総合研究所・三菱ケミカル株式会社・株式会社SOKEN、などが挙げられます。

Q. どんな人がこの研究室に向いていますか?

A. なにかに熱中(熱狂・没頭)したい人、なにかインパクトのあることをしたい人、自分の作品と名前を後世に残したい人、はんだ付けの作業に嫌悪感を持っていない人、が向いているような気がします。

Q. 英語が苦手なのですが大丈夫でしょうか?

A. 宮崎大学で工学英語の講義科目を担当している者として、学生には英語力を身に着けてもらいたいと強く望んでいます。英語はコミュニケーションの道具です。まずは語彙力の向上を出発点にしましょう。
 確かに、最近の多様な翻訳ツールの進歩により、英語が苦手な人でも多くの場面で問題なく対応可能になっています。しかし、それらのツールが出力した内容が正しいかどうかを判断するための基礎知識は不可欠です。そのため、
自分の母国語で論理的に議論を進めたり自己表現をする「言語化能力」は、今後さらに重要になってくると考えます。専門科目を学ぶ際に母国語で書かれた教科書や参考書を利用できるというのは、深い理解や洞察を得るための大きな強みです。(SF作品に登場するような超高性能即時通訳デバイスが開発されれば、言語の壁はほとんどなくなるかもしれませんね。)

 日本語が全く通じない環境に飛び込むことも一つの手です。私自身、年単位での長期海外留学は経験していませんが、外国人が多い研究室に所属していたことがあり、非日本語環境でのコミュニケーション能力を大いに鍛える機会となりました。この経験は、言語能力の向上はもちろん、異文化間での交流能力を高めるのに役立ちました。

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